詰め物・被せ物
むし歯治療において、削った部分や歯質の欠損を補うために使用される「補綴物(詰め物・被せ物)」にはさまざまな種類があります。保険適用の素材と保険外(自費)の素材があり、それぞれ特徴が異なります。
当院では、患者さんの体質や周囲の歯との兼ね合い、機能性や審美性などを考慮しながら、最適な詰め物・被せ物をご提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
保険診療の特徴
保険診療は国の定めた素材や治療法に基づいて行われます。保険適用の素材や治療法は一般的なケースにおいて効果的であり、最低限の機能回復が目的です。歯科医院によって治療結果に大きな差が生じません。
自費診療の特徴
保険外(自費)の診療では素材を自由に選択できます。そのため、審美性や機能性などのご要望に合わせた詰め物や被せ物の提供が可能です。保険適用のものと比べて費用がかかるものの、長期的に使用する補綴物はより良いものを選びたいという患者さんにおすすめです。
お口のお悩みチェック
- 歯を白くしたい
- 笑ったときに歯ぐきが見えすぎる
- 自然な見た目の詰め物・被せ物を求めている
- 歯ぐきの黒ずみ・くすみが気になる
- 銀歯が気になる
- 歯ぐきの形を整えたい
1つでも当てはまる方は当院までお気軽にご相談ください。
当院の詰め物・被せ物治療の特徴
精密審美修復治療
歯科用顕微鏡のマイクロスコープを使用すれば、通常の眼鏡やルーペでは見逃してしまう微細な隙間や差異を確認できるため、補綴治療の精度が向上します。
被せ物や詰め物の見た目の再現性を高めるだけでなく、周囲の歯の色調を細かく把握できます。また、微細な隙間からむし歯菌や歯周病菌が侵入し再発するリスクを低減し、歯の健康を長期にわたり維持することも可能です。
金属アレルギーの方も安心
メタルフリー治療は、セラミックなどのノンメタル素材を使用する治療法です。この治療では、銀歯などの金属を一切使用しないため、金属アレルギーが発症するリスクがなく、金属イオンによる歯ぐきの着色の心配もありません。
セラミックは金属よりも汚れがつきにくく、また精密な形状に製作できます。そのため、歯と補綴物の間にすき間が生じにくく、むし歯菌や歯周病菌が入り込むリスクも抑えることが可能です。
クラウン(被せ物)・インレー(詰め物)の材質
ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックは、内側に丈夫なジルコニア、外側に審美性に優れたセラミックを使用した被せ物です。
メリット
- 審美性が高い
- 耐久性が高い
- 汚れが付着しにくい
デメリット
- 自費診療のため費用が高い
ジルコニア
ジルコニアは、周囲の歯と調和しやすい白い色調を持ちます。自然な見た目を実現するため、歯列に違和感を与えずに美しい結果を得ることができます。
メリット
- 審美性が高い
- 耐久性が優れており噛む力の強い奥歯などにも使用できる
- 清潔さがあり、汚れや着色物質が付着しにくい
- メタルフリーなので金属アレルギーや歯ぐきの変色のリスクがない
デメリット
- 自費診療のため費用が高い
- 堅い素材のため形状の修正が困難
- 高度な技術と時間が必要なため治療期間が長くなる場合がある
e.max
e.maxはニケイ酸リチウムを主成分にしたセラミック素材の詰め物・被せ物です。
メリット
- 高い強度を持ち、耐久性に優れている
- 安全性が高い
- 変色に強い
- 透明感がある
- 金属アレルギーや歯ぐきの変色のリスクがない。
デメリット
- 他の素材に比べて製作に時間と技術が必要
- 特殊な設備や技術を要する
- 他のセラミック素材に比べて高価
メタルボンド
メタルボンドは、内側に金属を使用し、外側に審美性に優れたセラミックを組み合わせた被せ物です。奥歯など力のかかる部分でも使用できます。
メリット
- 高い強度を持つため、噛む力が強い奥歯に使用できる
- 耐久性に優れている
- 見た目が白いため、目立ちにくい
- 変色の心配が少ない
- 噛み合う歯を痛めるリスクが少ない
デメリット
- 透明感は他の白い素材に比べてやや劣る
- 金属アレルギーのリスクがある
- 自費診療のため費用が高い
ゴールド
ゴールドは、生体親和性に優れた貴金属(金合金、白金加金など)で作られた被せ物です。
メリット
- 生体親和性に優れており、金属アレルギーや歯ぐきの変色のリスクが低い
- サビに強く、金属の溶け出しも少ない
- 汚れや雑菌がつきにくい
- 適度な柔軟性があり、噛み合う歯を傷めにくい
デメリット
- 自費診療のため費用が高い
【保険適応】CAD/CAM冠
CAD/CAM(コンピューター支援設計/コンピューター支援加工)による被せ物は、セラミックとプラスチックを組み合わせた素材を使用しています。保険適用の対象となるのは、正面から数えて4番目と5番目の歯に対する被せ物です。一部のケースでは、下顎の6番目の歯に対しても保険が適用されることがあります。
メリット
- 保険が適用されるため、費用を抑えられる
- 噛み合う歯や周囲の歯にやさしい
- CAD/CAMによる設計と加工により、精密な仕上がりが期待できる
デメリット
- 保険適用範囲が限られており、特定の歯にのみ適用される
- 他の素材に比べて審美性や耐久性が劣る